多くの人が転職を考えるときには、「いま働いている職場への不満」を念頭に置くのではないでしょうか。そこにある不満、嫌なことから逃れるために、よりよい環境の職場はないか、と就職情報の条件などを眺めたりすることでしょう。看護師の仕事でもそれは同じですし、確かに就職情報の条件を、いまの職場と比べ合わせてみると、給料がいい、休みが多い、夜勤がない、そういった情報は得られるでしょう。ただ、職場のすべてがそういった情報だけで理解できるわけではありませんし、転職の理由となった根本の原因については、それだけで推し量れるものではありません。何のために転職するのか、それを明確にしない「なんとなく転職」は失敗してしまうことが多いのです。まず転職理由があいまいなことで、面接するときには好感が持たれませんし、実際に転職ができたとしても、もともとの転職理由がはっきりしていなかったために解決はされておらず、転職後の新しい職場でも同じような不満が生まれてくるかもしれません。
転職すれば、確かに環境は変わります。いままでの職場ではできなかったことができたり、不快に感じていたことがなくなるかもしれません。ただし、転職を契機に変わるべきなのは、環境ではなく自分自身なのです。環境の変化はあくまで助けとなるものであって、その助けを足掛かりにして、自分を変えていくチャンスにしなくてはなりません。その自分の変化とは、よりゆったりとした働き方であったり、収入的に豊かにしたいということであったり、スキルを向上させたり、よりやりがいのある分野に取り組むということです。そういったことは、新しい職場になったからといって黙って与えられるものではありません。そういった環境を力として、自分で意識して勝ち取っていくものです。植物でも、豊かな土壌がなければ育ちません。しかし、その育つ力は自分のなかで生まれてくるもので、人に育ててもらえるものではありません。
だからこそ、転職活動を始めるときには何か目的をもって、何を変えたくて転職をするのかをはっきりさせることが重要なのです。面接の場で他人に納得してもらえる理由を言えるだけでなく、それによって新しい職場選びもわかりやすく、適切になることでしょう。「いまの職場に不満がある」それが理由であっても、その不満はどこから発生しているものなのか? お金か? ワークスタイルか? 自分の向上が見込めないからか? それらを実現するためにどんな職場を探そうとするのか?これらを明確にすることで、履歴書に書くこと、面接で話すことは変にひねり出さなくても自然に自分の中から文章となり、言葉となって出てくるでしょう。また、その気持ちを転職してからも持ち続けることで、仕事に対するモチベーションを保っていくことにもなります。
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